技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)とは?現役技術士が解説!

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このページでは技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)について解説します。

 

コンピテンシーの内容は日本技術士会ホームページのこちらの資料のP.4で公開されています。

しかし、公開されている内容はなかなかにお堅い表現になっており、分かりにくいところがあるかと思います。

 

たしかに!「継続研鑽」ってどういう意味?

全然頭にスッと入ってこない!

ざっくり言うと、「いつも勉強するようにしてますか?」ってことです

 

本ページでは出来るだけかみ砕いて分かりやすく表現するようにしています。

一方で、見る人によっては「説明が足りないのでは?表現がおかしいのでは?」と思われる可能性もあると思います。

また、公開されている内容を素直に読み取るとこうだよねという根拠のあるものではありますが、

あくまでも私の解釈であり、「試験管の真意は絶対こうだ、間違いない」というものではありません。

試験対策は人それぞれですので、本ページの情報を鵜呑みにするのではなく参考にできるところは参考にするというスタンスでお読みください。

 

このページのポイント!

・コンピテンシーの意味がわかる。

技術士に求められるコンピテンシーの内容がわかる。

・技術士試験ではどのようにコンピテンシーが確認されるかがわかる。

コンピテンシーとは何か?

コンピテンシーとは「高い業績や評価されるような成果を出す人に共通してみられる行動特性」のことです。

コンピテンシーの例を挙げると、「論理的思考ができる」「親密性がある」「ムードメーカーである」などが挙げられます。

コンピテンシーの特徴的な点として、IQや学歴が高いといったいわゆる勉強ができるということだけでなく、説明能力やコミュケーション能力などの「勉強ができる以外のこと」についても資質能力として評価するという点が挙げられます。

このような、高い業績や評価されるような成果を出す人の特徴をまとめて「コンピテンシー」と呼んでいます。

 

成果に直接繋がるような行動的な特徴を「コンピテンシー」と言います

 

一つ例を挙げて説明しましょう。

優秀なエンジニアと言われる人は専門知識を持っているからとかIQが高いからというだけで高い業績や評価されるような成果を出せているわけではありません。

「豊富な専門知識を持っている」に加えて、「説明が分かりやすい」「関係者との調整が上手い」といった行動や人柄的な長所もあるからこそ、優秀なエンジニアとして高い業績や評価されるような成果を出せているのです。

 

知識があるとかIQが高いってこと以外も重要なんだね

 

ちなみに、コンピテンシーは人事的な面で「人材育成」や「評価基準の明確化」や「採用面接」などで活用されています。

 

元々はアメリカの職員採用をきっかけにして生まれた概念です

技術士に求められるコンピテンシーとは?

さて、技術士には以下の8つのコンピテンシーが求められています。

これらは技術士会ホームページのこちらの資料のP.4に「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」として記載されています。

<技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)>

・専門的学識

・問題解決能力

・マネジメント

・評価

・コミュニケーション

・リーダーシップ

・技術者倫理

・継続研鑽

これだけだと解釈が難しいと思いますので、

それぞれについて引用しながら解説していきます。

①専門的学識

  • 技術士が専門とする技術分野(技術部門)の業務に必要な,技術部門全般にわたる専門知識及び選択科目に関する専門知識を理解し応用すること。
  • 技術士の業務に必要な,我が国固有の法令等の制度及び社会・自然条件等に関する専門知識を理解し応用すること。

こちらは分かりやすいかと思います。要は「豊富な専門知識があること」と言っているわけですね。

ちなみに、「科学技術に関する専門知識」だけでなく「わが国固有の法令などの制度」についての知識も求められていることが特徴的です。

一番重要なのは「専門知識を理解し応用すること」でしょうか。

専門知識を知っているだけでなく、それを業務でしっかりと活用できるかという点も求められています。

 

こちらは技術士二次試験の筆記試験で全体的に確認されますが、特に筆記試験のⅡ選択科目でこのコンピテンシーがあるかを確認されます。

 

②問題解決能力

  • 業務遂行上直面する複合的な問題に対して,これらの内容を明確にし,調査し,これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること。
  • 複合的な問題に関して,相反する要求事項(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等),それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮した上で,複数の選択肢を提起し,これらを踏まえた解決策を合理的に提案し,又は改善すること。

こちらは少しわかりにくいかもしれません。

もう少し簡単に言い換えると、「①複雑に絡み合った問題をきちんと把握し、②多様な視点から調査・分析し、③複数の解決策を提案して実行すること」という形です。

技術士試験では「背景を説明せよ ⇒ 課題を3つ挙げよ ⇒ 最も重要な課題を1つ選べ ⇒ 選んだ課題の解決策を3つ挙げよ ⇒ 最も有効と考える解決策を選べ ⇒ 選んだ解決策が抱えるリスクを述べよ」というような順番で回答を求められます。

 

こちらは技術士二次試験筆記試験のⅠ必須科目とⅢ選択科目でこのコンピテンシーがあるかを確認されます。

 

③マネジメント

業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において、品質、コスト、納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項、又は成果物(製品、システム、施設、プロジェクト、サービス等)に係る要求事項の特性(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)を満たすことを目的として、人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。

この項目で重要なのは「配分」です。マネジメントは技術士としてのバランス感覚を確認されます。

業務を行う上ではお金・人・時間・設備・情報など資源に限りがあるものです。

その限られた資源を、目標を達成するためにどのように配分するかというバランス感覚を確認されます。

例えば、「この工程は大変だから人員や時間を多めに取ろう」とか「この工程は急がないので人員は少なめで」ということが出来るかということですね。

また、「ある程度納期が掛かってもよいから高品質なモノを」とか「お金が掛かっても良いから納期を短く!」というような成果物に対するバランス感覚を確認される場合もあります。

 

④評価

業務遂行上の各段階における結果、最終的に得られる成果やその波及効果を評価し、次段階や 別の業務の改善に資すること。

こちらも分かりやすいかなと思います。

要はこれまでの業務を反省して別の業務や次に業務に活かせるかということですね。

自分の業務を振り返って、良かった点や悪かった点を見つめなおし、次に活かすことができているかを確認されます。

試験では「これまでの業務で、良かった点と悪かった点を教えてください。」「これまでの業務から反省点を活かして、改善に繋げた事例はありますか?」ということを質問されます。

 

⑤コミュニケーション

  • 業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等多様な関係者との間で、明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
  • 海外における業務に携わる際は、一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え、現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。

これはそのまま、技術士として関係者と上手くコミュニケーションがとれるかどうか確認されます。

特徴的なのは「口頭」だけでなく「文書等」と記載している点ですね。

コミュニケーションというと対面で直接口頭でのやり取りを行うというイメージを持つことが多いかと思いますが、ここで求められるのは「文書でのやり取り」も含みます。

 

例えば、口頭試験では「これまでの業務経験の中で、関係者とどのようにコミュニケーションをとってきましたか?」という質問をされます。

場合によっては質問に対する回答の内容からだけでなく、口頭試験中の態度からも評価されるかもしれません。

 

⑥リーダーシップ

  • 業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。
  • 海外における業務に携わる際は、多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに、プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。

こちらは少し注意が必要かもしれません。

一般的に「リーダーシップ」というと周囲の皆をぐいぐいと引っ張っていくようなイメージがあると思いますが、技術士として求められる「リーダーシップ」とは必ずしもそうとは限りません。

ここで重要なのは「明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を調整し取りまとめる」という点です。

つまり、技術士として求められるリーダーシップとは皆をぐいぐい引っ張っていくタイプではなく、現場に寄り添って関係者の調整を行いながらも業務を遂行できる調整型のリーダーということです。

 

⑦技術者倫理

  • 業務遂行にあたり、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮した上で、社会、文化及び環境に対する影響を予見し、地球環境の保全等、次世代に渡る社会の持続性の確保に努め、技術士としての使命、社会的地位及び職責を自覚し、倫理的に行動すること。
  • 業務履行上、関係法令等の制度が求めている事項を遵守すること。
  • 業務履行上行う決定に際して、自らの業務及び責任の範囲を明確にし、これらの責任を負うこと。

技術士として必要な倫理感をもっていますかということを確認されます。

「倫理観なんて人それぞれだろ」と思ってしまうかもしれませんが、技術士はこういう倫理観を持つべきだよねというの「技術士倫理綱領」として決められています。

こちらの資料は一度目を通しておき、これに沿った形の倫理観で回答していく必要があります。

これに加えて、「技術士の3義務2責務」というものについて理解しておく必要があります。

この3義務2責務について「技術士の3義務2責務を答えよ」と直接聞かれることは少ないですが、これに絡めたような問題は非常によく質問されますので押さえておくべきでしょう。

 

⑧自己研鑽

業務履行上必要な知見を深め,技術を修得し資質向上を図るように,十分な継続研さん(CPD) を行うこと。

要は技術者としての実力を向上させるよう常に勉強していますかということを確認されます。

なお、ここでいう勉強とは受験勉強のように参考書を開いて知識を覚えるような机上のことに限ってはいません。

例えば、学会発表にチャレンジしたとかそのようなことでも問題ありません。

技術者としての実力を高めるためにどのような取り組みをしていますということを回答出来れば良いかと思います。

まとめ

技術士に求められるコンピテンシー(資質能力)を解説しました。

技術士試験においてコンピテンシーは非常に重要です。

試験では受験者が「技術士に求められるコンピテンシー」を持っているかを確認されるからです。

きっちりと技術士に求められるコンピテンシーを理解し、技術士試験ではそれに沿った回答をできるようになれば合格が近づいてきます。

・技術士に求められるコンピテンシーは公開されている。

・技術士に求められるコンピテンシーは8つあり、専門知識があること以外にも資質が求められる。

・技術士試験では技術士として求められるコンピテンシーがあるか確認される。

 

ぜひ技術士に求められるコンピテンシーについて理解していってください

 

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