- 技術士一次試験についてざっくりと知りたい
- 技術士一次試験に合格するための勉強方法を知りたい
- 技術士一次試験の対策方法を知りたい
技術士一次試験は技術士になるための第一歩です。
一次試験はそこまで難易度が高い試験ではありません。
しかし、ノープランで合格できるほど甘い試験というわけでもありません。
しっかり対策して勉強をすすめていかなければなかなか合格することはできないでしょう。
そこで、本記事では技術士一次試験の概要と合格するまでの勉強方法をロードマップとしてまとめました。
私自身もこの勉強方法で技術士一次試験に一発合格しています。
部門や受験年度によって難易度に違いはあると思いますが、本記事を読むことで一次試験に合格するまでの道のりが分かるはずですよ。
技術士一次試験とは
技術士になるための試験のひとつです。
技術士になるためには一次試験と二次試験に合格する必要があります。
そのうちの最初に受けることになる試験ですね。
- 技術士一次試験 ←コレ!
- 技術士二次 筆記試験
- 技術士二次 口頭試験
合格するメリット
一次試験に合格するメリットはひとえに技術士二次試験の受験資格となるということです。
一次試験の免除条件はありますが、
基本的に一次試験に合格しなければ二次試験を受験することが出来ません。
⇒技術士一次試験の免除条件はこちら
一次試験に合格しただけでは大きなメリットがあるとは言えません。
そこまで難易度の高い試験でもありませんので、自分に箔を付けるという効果もそこまでありません。
あくまでも、技術士になるためのステップと考えるのが良いでしょう。
ただし、大学生ならある程度メリットがある場合があります。
企業によりますが、就活する際に技術士一次試験に合格した実績をプラス評価してくれる場合があります。
技術士を取得するメリットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒技術士の資格を取得するメリットとデメリット【体験談あり】
難易度は普通レベル
技術士一次試験(技術士補)の難易度は普通レベルです。
- 合格率30~60%
- 偏差値60
※偏差値は「資格の取り方 国家資格難易度ランキング一覧」から引用
技術士一次試験と偏差値が同じくらいの国家資格の例として以下のものがあります。
- 薬剤師
- 行政書士
- ファイナンシャルプランニング技能士1級 など
技術士試験の難易度についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒技術士試験の難易度はどれくらい?【一次・二次対応】
合格率は30~60%
技術士一次試験の合格率は、2013年の試験改正以降31.3~61.2%で推移しています。
概ね50%とみておけば良いかと思います。

一方、近年では試験が難化しているのか技術士一次試験の合格率は50%を大きく下回っています。
実際に試験問題を見てみても難化している印象がありました。
特に適正科目の難易度が上がっているようですね。
従来のように常識的な感覚だけでは合格点に達しないようになってきた印象です。
技術士一次試験の合格率の推移はこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒技術士一次試験(技術士補)の合格率の推移一覧【部門別】
受験に必要な受験資格は特にない
技術士一次試験には必要な受験資格は特にありません。
誰でも受験することが可能です。
極端なことを言うと、小学生でも受験することが出来ます。
ちなみに、本当に小学生で技術士一次試験の合格者が出ています。
技術士一次試験の合格に必要な勉強時間
技術士一次試験に合格するために必要な勉強時間は200時間です。
一次試験は基礎科目、適正科目、専門科目の3つに分かれますが、その試験対策に必要な勉強時間は以下の通りです。
基礎科目:80時間
適性科目:40時間
専門科目:80時間
合計200時間
技術士試験に合格するために必要な勉強時間はこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒技術士試験に合格するために必要な勉強時間は?【体験談あり】
一次試験が免除される条件は?
人によっては技術士一次試験が免除されるケースがあります。
それは以下のパターンです。
- JABEE認定教育課程の修了者(該当部門の一次試験が全部免除される)
- 中小企業診断士を取得している人(経営工学部門の一次試験の専門科目が免除される)
- 情報処理技術者を取得している人(情報工学部門の一次試験の専門科目が免除される)
自分が一次試験の免除条件に該当しているか一度確認してみましょう。
技術士一次試験が免除される条件についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒技術士一次試験が免除される条件とは?【JABEE認定者は一次試験免除されます】
技術士一次試験の勉強方法
この項では、技術士一次試験に合格するための勉強方法を解説します。
技術士一次試験は概ね理工系大学卒業と同程度の知識があるかを問われる試験です。
勉強は必要ですが、大学の理工学部を卒業している方ならそこまで難しくはないと思いますよ。
STEP:1 まずは過去問を解いてみよう
まずは過去問を解いて、自分の力量を確認してみましょう。
日本技術士会では過去問が公開されていますので、直近年度の問題から解いてみてください。
⇒過去問はこちら
正答率と合格可能性の目安は以下になります。
- 正答率80%以上
安全圏です。このまま何年分か過去問を解いてみて、それでも80%程度の正答率なら問題はないでしょう。 - 正答率50~70%
このままでも合格出来ると思いますが、さらに盤石にするため確認程度にでも勉強しておきましょう。 - 正答率40%以下
要注意です。これから紹介する記事や参考書で勉強する必要があります。

ちなみに私も最初は全科目40%以下でした
過去問を解くことで自分の得意科目や苦手科目が分かったと思います。
この結果を参考にして、全科目の正答率が60%以上(出来れば80%以上)になるように勉強していきましょう。
次のSTEPで基礎科目、適性科目、専門科目のそれぞれの勉強方法をまとめていますので、苦手分野を重点的に潰していってくださいね。
STEP:2 基礎科目を勉強しよう
基礎科目が苦手な方は基礎科目を勉強しましょう。
基礎科目は総合的な理系大学卒業程度の知識が必要になります。
無料で勉強するならなんといってもsukiyaki塾さんのサイトが分かりやすいです。
sukiyaki塾さんの基礎科目対策のページを読んで勉強すれば概ね合格圏内にいけますよ。Sukiyaki塾さんの基礎科目対策ページで一通り勉強したら、あとはひたすら繰り返し過去問を解いていけば大丈夫です。
⇒Sukiyaki塾さんの基礎科目対策ページはこちら
一方で、sukiyaki塾さんはあくまでもボランタリーなサイトなため、情報が十分でない、わかりにくいという場合がありますので注意してください。
これだけのサイト運営をボランティアでやっているという時点で驚異的なのですが、やはり収益を目的としていない以上限界があります。
技術士一次試験の合格基準は「合格率50%以上であること」なのでsukiyaki塾さんの情報で充分まかなえますが、情報が本当に正しいかは確認しておいた方が良いですね。
⇒こちらのようなケースですね ※sukiyaki塾さんの掲示板より
「万全を期したい」「もっと効率的に勉強したい」ということなら参考書を活用すると良いでしょう。
おすすめはこちらの参考書です。
この参考書なら基礎科目だけでなく適正科目もカバーしていますのでコスパも良好です。
技術士一次試験用のおすすめ参考書についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【独学向け】技術士一次対策おすすめ参考書3選+α
STEP:3 適性科目を勉強しよう
適性科目が苦手な方は適正科目を勉強しましょう。
適性科目は技術士として活動する際に必要になる倫理観が試されます。
適性科目は結構常識感覚で解けたりします。
ということで、過去問を5~7年分程度解く程度の勉強で良いかと思います。
ただ、常識的な感覚というのも人により異なるでしょうから、人によっては「過去問だけで勉強しても80%以上正解できない」ということもあるかもしれません。
その場合には以下のような参考書を買って勉強する必要があります。
技術士一次試験の参考書は基礎科目と適性科目がセットで一冊になっているものが多いので、こういった参考書を一冊持っておくと適性科目だけでなく基礎科目もより盤石になります。
ちなみにこちらの記事でも適性科目の勉強方法についてまとめています。
詳細はこちらの記事を参考にしてください
技術士一次試験対策 適性科目の勉強方法について解説します!
STEP:4 専門科目を勉強しよう
専門科目が苦手な方は専門科目を勉強しましょう。
専門科目は専門的なな理系大学卒業程度の知識が必要になります。
専門科目については参考書がないと対策は難しいです。
例えsukiyaki塾さんでも、幅広い専門分野に対応することはできません。
ここは素直に自分の受験する部門の参考書を購入し、それで対策しておきましょう。
私は金属部門を受験しましたので、この参考書を購入して勉強しました。
こちらの参考書は二次試験にも対応しているので便利ですよ。というかこれがないと多分合格は無理ですね。
金属部門以外でも、有名どころの参考書を挙げておきますね。
一次試験に対応した参考書を挙げておきます。
技術士一次試験用のおすすめ参考書についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【独学向け】技術士一次対策おすすめ参考書3選+α
STEP:5 ひたすら過去問を繰り返し解こう
STEP2~4でひと通り勉強をしたら、あとはひたすら過去問を繰り返し解きましょう。
本番では過去問からそのまま流用されている問題も結構出題されます。
こういったサービス問題を確実に取れるよう、繰り返し過去問を解いていきましょう。
最終的に全ての科目で正答率が80%以上となれば安泰です。
- 正答率80%以上
安全圏です。このまま何年分か過去問を解いてみて、それでも80%程度の正答率なら問題はないでしょう。 - 正答率50~70%
このままでも合格出来ると思いますが、さらに盤石にするため確認程度にでも勉強しておきましょう。 - 正答率40%以下
要注意です。これから紹介する記事や参考書で勉強する必要があります。
STEP:6 いざ、本番
対策が完了すればあとは試験本番に挑むだけです。
当日は体調を整え、万全の状態で試験が受けられるようにしましょう。
試験当日に用意しておくと良いグッズをこちらの記事で紹介しています。
紹介したグッズを用意しておけば、試験を有利に挑むことが出来ますよ。
⇒受験用のおすすめグッズ一覧【技術士受験生、技術士向け】

風邪ひかないように注意してくださいね
技術士一次試験用のおすすめ参考書
技術士第一次試験問題集 基礎・適性科目パーフェクト 2022年版
この参考書の特徴
- 過去問全16年分という圧倒的問題数、もちろん解説付きという安心感
- 一年分ずつ問題⇒解説という流れになっているので、順番にテキストを進めれば自然と実力が身につく
- 電子書籍(楽天kobo)に対応しているので、通勤電車内で解説を見るなど隙間時間を活用して効率的に進めやすい
- とにかく物量で攻めるタイプで、パーフェクトの名に恥じない内容である
この参考書がおすすめな人
- はじめて技術士第一次試験に挑戦する方
- 効率的な学習方法を知りたい方
- 過去問題をたくさん解いて合格力をつけたい方
過去問7回分+本年度予想 技術士第一次試験基礎・適性科目対策 ’22年版
この参考書の特徴
- 過去問7年分というちょうどよい問題数、もちろん解説付きという安心感
- 技術士講座「ガチンコ技術士学園」が出版しており、ネームバリューがある
- ちょうどよい問題数なので、勉強時間が過剰にならない
この参考書がおすすめな人
- はじめて技術士第一次試験に挑戦する方
- 効率的に勉強したい方
- 技術士講座を開講しているところが出版しているという点を重視したい方
技術士第一次試験 出るとこだけ!基礎・適性科目の要点整理 第2版
この参考書の特徴
- 頻出項目の解説と関連する過去問題をコンパクトにまとめた対策書
- 一次試験の中でも特に頻出の問題のみ抑えているので、必要最低限の勉強時間で済む
- 一方で、どうしてもボリュームは少なくなるので「勉強をやったぞ!」という安心感が小さいのはデメリット
- 電子書籍(楽天kobo)に対応しているので、通勤電車内で解説を見るなど隙間時間を活用して効率的に進めやすい
この参考書がおすすめな人
- はじめて技術士第一次試験に挑戦する方
- 効率的に勉強したい方
- 試験直前まで粘って得点力をアップしたい方
技術士一次試験用のおすすめ参考書についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
専門科目の参考書についてはこちらを参考にしてください。
⇒【独学向け】技術士一次対策おすすめ参考書3選+α
まとめ
この記事では技術士一次試験の概要と合格するまでの勉強方法をまとめました。
技術士一次試験は技術士になるための最初のステップです。
一次試験に合格したら二次試験にチャレンジしていきましょう!
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