- 技術士試験ってどれくらい難しいの?
- 技術士試験は難しすぎるって聞いたことあるけど、一次試験も難しいの?
- 技術士資格の偏差値ってどれくらいなの?
『技術士』という国家資格は科学技術系で最高峰の資格と位置付けられており、技術士を取得することで様々なメリットを受けることが出来ます。
技術者として働いている方なら『技術士』を取っておきたいという人は結構多いのではないでしょうか。
しかし、技術士は科学技術系で最高峰の国家資格とされているだけあり取得難易度は非常に高いです。
「技術士」で検索すると関連検索で「技術士 難しい」「技術士 難しすぎる」といったワードが出てくるほどです。
では、実際のところどれくらい難しいのでしょうか?
弁護士や税理士などの他の難関国家資格と比べても難しいのでしょうか?
そこで、本記事では技術士試験がどれくらいの難易度なのか色々な視点からまとめてみました。
私も実際に技術士試験を受験して合格していますので、リアルな難易度がお伝えできると思います。
結論としては「科学技術系で最難関であり、取得するのは確かに非常に難しい。但し、弁護士や税理士などの他の最難関資格ほどではない」という結論なのですが、その根拠を説明していきますね。
- 技術士一次試験は「合格率30~60%、偏差値60」の普通レベル
- 技術士二次試験は「合格率10~15%、偏差値70」の難関レベル
- 偏差値70を超える司法試験(弁護士)や公認会計士ほどの超難関レベルではないが、
技術系では最高峰ランクの難易度である
技術士試験の難易度・偏差値
まずはよく世間で言われている難易度を見ていきましょう。
技術士一次試験と二次試験の難易度をそれぞれ解説します。
技術士一次試験の難易度・偏差値
技術士一次試験(技術士補)の難易度は普通レベルです。
- 合格率30~60%
- 偏差値60
※偏差値は「資格の取り方 国家資格難易度ランキング一覧」から引用
技術士補と偏差値が同じくらいの国家資格の例として以下のものがあります。
- 薬剤師
- 行政書士
- ファイナンシャルプランニング技能士1級 など
技術士二次試験の難易度・偏差値
技術士二次試験(技術士)の難易度は難関レベルです。
- 合格率10~15%
- 偏差値70
※偏差値は「資格の取り方 国家資格難易度ランキング一覧」から引用
技術士と偏差値が同じくらいの国家資格の例として以下のものがあります。
- 一級建築士
- 中小企業診断士
- 獣医師
- ITストラテジスト
評判からみる技術士の難易度
それでは、技術士の難易度がどの程度なのか、技術士の定義や評判という面から見ていきましょう。
技術士の難易度が分かりそうな文章や発言などをまとめていきます。
日本技術士会からの評判

日本技術士会では技術士のことを以下のように言っています。
「「技術士」は国によって科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた技術者で、科学技術の応用面に携わる技術者にとって最も権威のある国家資格です。」
「日本の科学技術における最高位の国家資格」
日本技術士会_PRパンフ_2より https://www.engineer.or.jp/c_cmt/shikakukatsu/topics/007/attached/attach_7784_3.pdf
技術士会では難易度について直接記載しているわけではありません。
しかし、「最も権威ある」や「最高位」というフレーズを使っているあたり、難易度が高そうな印象を受けますね。
資格情報サイトからの評判(偏差値ランキング)

ネットで「資格 難易度」と検索すると様々な資格情報サイトが出てきます。
どのサイトでも技術士は難関資格、難易度高という位置付けで紹介されています。
ここでは、「資格の取り方」というサイトの情報を紹介したいと思います。
このサイトは資格講座への誘導を極力なくし、資格の情報を正しく伝えるということを第一に考えている資格情報サイトとのことです。

数あるサイトの中で最も客観性が高いと考え、「資格の取り方」様の情報を引用させて頂きます
技術士の偏差値と、その他有名どころの偏差値を引用して再編集したのが下表です。
技術士という資格の難易度を高く評価している様子がわかります。
一級建築士や気象予報士、TOEICで700点取ることよりも難しいとされています。
ただ、日本の最難関資格である弁護士や税理士ほどの偏差値ではないですね。

論破王ひろゆきさんからの評判
掲示板2chの開設者であり論破王として有名な西村ひろゆきさんも技術士について発言したことがありました。
技術士については以下のように語っています。
本当に頑張るんだったら、技術士を取ると一生食いっぱぐれないらしいですけど。
youtube ひろゆき切り抜き
弁護士より難しいらしいですね。
さすがに弁護士よりも難しいは言いすぎな感があります(笑)
本人もこの発言の後に「どんな問題が出るのかもよく分かってないですけど」と言っているように、印象だけで話した感じがあります。

技術士である私としては、このような印象を持ってくれていることはありがたいことです
数値からみる技術士の難易度
次に、数値という事実の面から技術士の難易度を見ていきましょう。
技術士の難しさがわかるようなデータをまとめていきます。
合格率
技術士の合格率は約13%です。
その他の主要な国家資格の合格率と比較した結果が以下になります。
もちろん、合格率だけをみて難易度が高い・低いというわけではありませんが、ひとつの指標として参考に出来るかと思います。

こうしてみると、意外と弁護士って合格率高いんですね。
弁護士にチャレンジしようとする人たちはそもそもレベルの高い人ばかりということかもしれません。
ちなみに、技術士の合格率を東京大学出身者のような高学歴な人に絞った場合は以下になります。

高学歴な人ほど合格率が高くなっている傾向はありますが、それでも最高で約26%程度の合格率となっています。
東京大学出身の優秀な方でも4人に3人は不合格であるという事実があり、技術士という資格の難易度の高さがイメージ出来るかと思います。
学歴別の合格率についてはこちらの記事で分析していますので、興味があれば参考にしてみてください。
技術士試験に合格するためにはどの程度の学歴が必要?
合格までに必要な勉強時間が長い
参考データですが、合格までに必要な勉強時間の目安を他の有名な国家資格と比較してみました。

技術士試験に合格するまでに必要な勉強時間は150~2000時間となっています。幅広いですね。
技術士試験は他の最難関資格と比較して一発合格できる人も多くいるということでしょうか。
他の最難関資格と比較してみると、弁護士、公認会計士、税理士、弁理士といずれも技術士よりも長い勉強時間が必要となっています。
やはり、これらの最難関資格よりは簡単に取得できそうな感じがありますね。
さすがに簿記2級とは比べ物にならないくらいの時間が必要になりそうですが。
ちなみに、技術士試験に合格するまでに必要な時間についてはこちらの記事で解説しています。
受験条件に実務経験がある
技術士二次試験の受験条件として「4~7年の実務経験があること」が規定されています。
既に実務経験を積んでいる技術者でなければそもそも受験できませんので、この点も技術士を取得するハードルを上げているポイントになります。
技術士試験を受験するのは実務経験を積んだいわばプロの人達なわけです。
そのような人達を集めてなおこの合格率ですから、やはり技術士試験の難易度は高いということが分かるかと思います。
技術士を取得するまでの流れはこちらの記事で詳しく解説しています。
【技術士のなり方】技術士資格を取得するまでの流れを解説!
独学で合格できる人は1割程度
独学で合格できるかどうかも、難易度を表すひとつの指標となります。
当サイトでは、技術士二次試験に合格した人に対して有料講座を受講したかのアンケートを取りました。

アンケートの結果はこちらになります

「受講していない」という人は13%、約1割でした。

もう少し踏み込んで聞き取り調査してみたところ、「受講していない」という人でも先輩技術士からの添削は受けていたり、sukiyaki塾さんがかつて行っていた無料添削講座は受講していたとのことです。
まったく指導を受けていないという完全な独学で合格したという人は1人でした。

例えば参考書を購入して勉強しただけで合格できる人はほとんどいないということだね
有料講座を使うにしろ先輩技術士からの指導を受けるにしろ、誰かに指導してもらわないとほとんど合格することができない難易度だということですね。
先輩技術士がいない、もしくは協力が得られない場合は講座を活用するのが現実的です。
こちらの記事でおすすめ講座を比較していますので参考にしてください。
⇒技術士二次試験講座おすすめ3選【各社ランキングも紹介】
講座を比較するのが面倒くさいという方はとりあえず「スタディングの添削付きコース」を選んでおけば問題ありません。
最安値レベルで質の高い講座を受講できます。
結局、技術士の難易度はどれくらい?
ここまでに技術士試験の評判やデータを見てきました。
その結果、技術士試験の難易度は以下の感じだと考えます。
<技術士試験の難易度>
簿記2級やTOEIC700点を取るよりはるかに難しい。
中小企業診断士や一級建築士よりもちょっと難しいくらい。
弁護士や公認会計士、税理士よりは簡単。
先輩技術士からの指導を受けたり、講座を受講しないと合格はキツい。

たしかに『科学技術系で最難関の国家資格』というくらいの言い方がしっくりくるね
技術士試験に合格するための勉強方法
この項目では、高い難易度を誇る技術士試験に合格するための勉強方法の方針について解説していきます。
詳しい内容は個別記事にて解説しますので、ここではざっくりと解説します。
ステップ① 知識やノウハウを身につける
まずは技術士試験合格のために必要な知識やノウハウなどの情報を知るところから始めます。
いわゆる情報のインプットですね。
必要な情報は以下のものが挙げられます。
・技術士とは何か?
・専門知識
・業務経歴書の書き方
・論文の書き方
・口頭試験の受け方
など
色々と必要な情報がありますが、現在は情報化社会ですからこれらは概ねネットや参考書で調べれば出てきます。
まずは情報を得るところから始めてみてください。
当サイトでもこちらの記事で必要な情報をまとめていますので、興味があれば参考にしてください。
技術士試験合格までのロードマップ【完全ガイド】
ステップ② 身に付けた知識を活用する実力を付ける
必要な情報があらかた揃ったら、次は実践です。

アウトプットということだね
日本技術士会のホームページに過去問が公開されていますので、そちらの過去問をとりあえずやってみるのです。
ちなみに、この時に本番を想定して時間制限を設けるのもオススメです。
そして、完成した回答論文を翌日くらいに見直してみてください。
おそらく全然良い論文が書けなくて愕然とすると思います。

知識やノウハウを知っていたとしても、実際に使えているかは別問題です
合格するためには知識やノウハウを身につけるだけでなく、その知識やノウハウを活用できるようにトレーニングする必要があるのです。
このあたりの実力は筋トレするかのように繰り返し繰り返し回答論文を書くことで徐々についてきます。
知識やノウハウを実際に使えるようにするためには繰り返し回答論文を作成する必要がありますが、この時きちんと回答論文を見直して振り返ることが重要です。

いわゆるPDCAですね
しかし、自分で論文を見直すだけでは限界があります。
適切にPDCAを回すためには第3者の目で論文を見てもらう必要があります。
自分の回りに協力してくれる技術士がいればその方に見てもらうのが良いでしょう。
自分の勤め先に先輩技術士がいるようであれば、充分独学での合格が見えてきます。
一方、周りに添削してくれる技術士がいないようであれば独学での技術士試験合格は厳しいものになります。
技術士試験合格のためにはどうしても解答論文の添削が必要です。
周りに添削してくれる技術士がいないようであれば、技術士試験講座を受講しましょう。
数年前までは受講料10万超えという講座ばかりでしたが、今では5~7万円程度で充実した添削サービスを提供している講座もあります。
こちらの記事で添削サービスに重きを置いた講座比較を行っていますので、
講座がまだ決まっていない方はぜひ参考にしてください。
技術士試験対策講座おすすめランキングTOP6【徹底比較】
まとめ
技術士の難易度の高さをイメージする評判や数値データについてまとめました。
評判からみても、数値からみてもなかなか難易度が高いことがわかる内容になったかなと思います。
ただ、弁護士や税理士などのいわゆる最難関資格よりは難易度が低いので、勉強方法次第で充分に狙える資格だと思いますよ。
技術士試験は難易度の高い難関資格ですが、取得できればメリットも大きいですので受験する人は頑張ってくださいね!
技術士試験を目指す方はこちらのロードマップに従って勉強してみてください。
けっして楽ではありませんが、着実に合格するために必要な実力が身につくはずですよ。
また、正直なところ本サイトの情報だけで独学で勉強するのは結構大変です。
どうしても長い勉強時間が必要ですので、生活を犠牲にすることもままあるでしょう。
家庭を持っている方ならなおさら勉強時間の確保は難しいと思います。
そんな場合には技術士講座を受講してください。
例えば、スタディングのようなオンライン講座ならスマホで少しずつ勉強できるような教材が揃っているので、勉強時間が取れない方も隙間時間をうまく使って勉強できてしまいますよ。
こちらの記事でレビューしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
【技術士講座】スタディングの料金・口コミ評判まとめ!【実体験レビューあり】
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