【技術士】実務経験証明書(業務経歴の詳細)の書き方【サンプル有】

二次試験対策(基礎編)
 
 

 

技術士一次試験に受かったー!次は二次試験だ!

おめでとうございます!

それではまずは出願書類の書き方から学んでいきましょう

技術士一次試験に受かった方おめでとうございます!
あるいは、JABEE教育課程を修了しているのでいきなり二次試験に挑むという方もいるかもしれませんね!
どちらの方も、次に挑戦するのは難関の二次試験です。

二次試験を受験する場合は出願書類として受験申込書に加えて実務経験証明書(業務経歴票)を提出する必要があります。
「業務経験証明書とか面倒くさいな」
「どうせただの願書でしょ?適当に書いてさっさと出しちゃお」
とか思っていませんか?

実務経験証明書は受験資格があるかを確認するためだけでなく口頭試験での質問材料としても使用されますので、二次試験を受験するうえで重要な書類となります。
特に、「業務内容の詳細」については口頭試験を見据えて戦略的に記載していく必要があります。

ただの申込書だと軽く考えず、しっかりと戦略を練って作りこみましょう。

ページの後半に「業務内容の詳細」の例も記載しているので、ぜひ参考にしてください

このページのポイント!

・出願書類(受験申込書、実務経験証明書)の内容がわかる

・実務経験証明書を記載するポイント、コツがわかる

・実務経験証明書、業務内容の詳細の例文が見れる

この記事を書いた人
A太郎

・技術士(金属部門)
・技術士試験に対して戦略的に対策を行い、一次試験・二次試験ともに一発合格
・共に切磋琢磨できる技術士仲間を増やすため、
 「技術士合格への道しるべ」で自分の使った合格への戦略を発信中
 
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受験申込書と実務経験証明書の内容

まずは受験する際に提出する書類について説明します。

出願書類は毎年4月1日から日本技術士会のホームページで配布されます。
左側の書類が「受験申込書」、右側の書類が「実務経験証明書」と2枚セットとなっています。

左側の「受験申込書」は氏名、住所、勤務先などを記載する形になっており、こちらは記入要領を参考にして記載すれば特に問題はありません。

問題は右側の「実務経験証明書」です。
こちらの書類が口頭試験の審査材料として使用されるので、口頭試験を有利に運ぶためにもこの書類はしっかりとポイントを押さえて記載する必要があります。

実務経験証明書はどんなことを書けばいいのか分からないな…

実務経験証明書は重要な書類ですので、これからじっくり解説していきますね

実務経験証明書を書くコツ・ポイント

業務経歴(上半分の部分)

これまでに自分が携わった業務経歴を記載する項目です。
この項目では受験資格である必要経験年数を満たしているかを確認されます。

受験資格である必要経験年数を満たすように記載するのは当然ですが、他にも自身の技術者としての資質をアピール出来るような記載にすることが望ましいです。

私の場合はこのようなことを意識して記載したというポイントをご紹介します

但しこれが絶対に正しいとは限りません。
受験者の年齢や立場によっても記載するべきポイントは変わってくると思いますので、あくまでも取り入れられるところは取り入れるというスタンスで参考にしてください。

ポイント① 受験する部門、選択科目に該当すると判断できる記載をすること

二次試験が受験できる状態であればこれまでに様々な業務に携わっているはずですが、担当してきた業務が受験する部門や選択科目だけにドンピシャで当てはまるなどということは稀なのではないでしょうか。

ほとんどの業務はこの部門にも当てはまるしあの部門にも当てはまるというような複数の部門や選択科目にまたがるケースが多いと思います。

担当した業務をそのまま記載して「受験部門が違う」と判断されるリスクを減らすためにも、業務内容をそのまま記載するのではなく書き方を工夫して受験する部門や選択科目に該当すると判断しやすい書き方をすると良いと思います。

ポイント② 自分が主体的に担当した業務であること

受験申込書入力要領には以下の業務を書くことと記載されています。

「科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(単純な技能的な業務、研究・設計等に付随する庶務的な業務を除く)」

技術士法第2条に書いてあるやつだね

つまり、「CADを用いた製図」や「単純な計測作業」といったことはNGで、「~~の開発」等のような自分が主体となって科学技術を用いて問題を解決したという業務を記載する必要があるということです。

人から指示されるままに行った業務ではなく、

自分でやり方を考えて行った業務を書くということですね

なお、必ずしもその業務の責任者である必要はありません。
例えば、業務全体の責任者は上司であったとしても、自分に任せられた範囲の中で自分で考え主体的に問題解決にあたったという業務であればOKです。

ポイント③ 業務を通じて成長してきたことアピール出来るようにすること

業務経歴の記載欄は5行あり、時系列順に業務経歴を記載するようになっています。この時、業務を通じて成長してきたことを口頭試験で説明しやすいように記載すると良いでしょう。

書類を見るだけで成長を感じるような記載が出来れば一番良いですが、限られた紙面上ではそれも難しいと思います。

重要なのは、口頭試験で成長をアピール出来るかどうかです。
技術士は自身の資質向上の責務が課せられており、試験では常に自己研鑽しているかどうかが口頭試験で判断されます。
業務経歴を見てそのまま評価されることはないでしょうが、業務経歴を質問材料にして口頭試験で質問されるというケースがあります。
そのようなケースも、業務経歴をしっかりと練っておくことで対応しやすくなります。

例えば、業務経歴に
「2016年 開発担当者として○○の開発を行った」
「2018年 開発担当者として△△の開発を行った」
と記載しておき、口頭試験で質問の流れで「2016年では技術者として未熟で視野が狭く、開発した物は性能は充分でしたが価格が高いという結果に終わってしまいました。その時の反省を活かし、2018年に担当した△△の開発では性能と価格のバランスをとりながら開発を行いました。」という説明が出来ると、技術者としての成長をアピールできるかと思います。

業務内容の詳細(下半分の部分)

上記で記載した業務経歴の中からひとつを選び、その業務内容の詳細を720字以内で記載する項目です。
この項目では、技術士としてふさわしい業務をしているかを確認されます。

記載した内容は口頭試験で資質確認の材料として使用されますので、口頭試験で評価される資質が確認しやすいような構成にするのが良いかと思います。

ポイント④ 読みやすい構成を意識する

技術士は文書や口頭で効率的にコミュニケーションがとれることが求められ、試験でもその能力があるかを確認されます。

業務経歴票は採点の対象にはなっていないので、ここでの記載内容がそのまま直接採点されることはないと思います。
しかし、口頭試験では業務経歴票を参照しながらコミュニケーション能力を採点されますので、ここでの記載は読みやすいことを意識した方が良いです。

読みやすい文章とするために、記載する内容は概ね「立場や役割」「発生した問題」「問題解決のための提案」「得られた成果」を骨組みとして記載していけば良いかと思います。

ポイント⑤ 口頭試験の評価項目を意識する

口頭試験では以下の項目について評価されます。

コミュニケーション:関係者と上手くコミュニケーションがとれるか?
リーダーシップ  :関係者の利害調整ができるか?
評価       :業務を振り返り、他の業務や次の業務に活かせるか?
マネジメント   :人・物・金・情報をバランスよく適切に配分できるか?

口頭試験では業務経歴や業務の詳細を見ながらこれらを確認するような質問がされますので、それを意識した構成にしておくと口頭試験で有利です。

これらは技術士に必要な資質能力(コンピテンシー)として技術士会で公開されています。
資質能力(コンピテンシー)についてはこちらの記事で詳しくまとめていますので、併せて参照ください。

ここでひとつ注意ですが、上記のように口頭試験では専門的学識については評価されないことになっています。
専門的学識は問われないからといって関係者との調整ばかりの業務内容を記載してしまうと、技術者ではなく折衝担当者のような業務となってしまいます。
ですので、技術者としてふさわしい技術的な問題を解決したエピソードの中で関係者との調整をしたことに触れられるのが理想的かと思います。

実務経験証明書(業務内容の詳細)の例

それでは最後に実務経験証明書のうち「業務内容の詳細」の例を記載します。
これは一例ですので、参考に出来るところは参考にするというスタンスでお読みください。

公開できない箇所もありますので、そこは黒塗りにしています。

<業務内容>
新製品開発に伴う設計、評価、特許出願

<業務内容の詳細>
立場と役割:主開発担当者として設計、評価、特許出願を行った。また、生産体制構築時には営業部及び製造現場との調整を行った。
課題:○○は△△(表面処理技術)で基板上に金属膜を形成することで製造しており、製造時のパラメータを制御することで○○として必要な機能及び特性を持たせている。本業務では、新製品として必要な特性を決定し、その特性を安定して得るための適切な製造パラメータを決定する必要があった。しかし、○○は業界の中でもJIS等で規定されるデジュールスタンダードな製品はなく、満たすべき製品の特性や製造方法をゼロから検討する必要があった。検討すべきパラメータの種類が多く、全ての組み合わせを検討すると膨大な数の実験が必要であった。さらに、他社に先駆けて○○を開発しデファクトスタンダードと言える製品を目指すという背景から短期間での開発が要求され、限られた期間で成果を出すことは困難だった。
課題解決の方法:開発期間を短縮するために、表面技術の観点から「製造パラメータと○○の特性の因果関係」を原理的に検討し、重要と考えられる要因を抽出して重点的に実験を行った。(例 成膜した金属膜の残留応力が××に与える影響等)併せて、効率よく実験を行うために実験計画法の手法を活用した。
得られた成果:限られた期間内で新製品である○○を開発した。規格に先立ち○○を開発したことの意義は大きい。また、特許出願を実施しており、審査を経て認定されれば開発した製品や製造技術を守ることができる。加えて、本業務で立案した実験計画が公益財団法人 □□県産業振興財団から評価され補助金の支援が得られた。

まとめ

技術士二次試験の出願書類である「受験申込書」「実務経験証明書」を書くコツ・ポイントを解説しました。

ここまで挙げてきたコツ・ポイントはいずれも口頭試験を視野に入れたものです。
口頭試験は時間が短く、業務を一から説明している時間はありません。
実務経験証明書のみで試験官が大まかな資質確認の準備が出来、口頭試験で少し補足するだけで資質確認が出来るような構成にするのが理想と考えます。

口頭試験では業務経歴票の出来が影響してきますので、頑張って完成度を高めていきましょう

出願書類の添削サービスを利用したい方はこちらの記事を参考にしてください。

 

出願対策を終えたら、次は筆記試験対策です!
こちらの記事を参考にして、ぜひ技術士試験に合格してくださいね。

 

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