技術士という資格は理工系最難関の資格となっています。
最短4年以上の長い実務経験を積み、何度も受験をすることでようやく合格出来るような資格になっています。
このような資格ですから、合格者の年齢もそれなりに高い傾向にあります。
本記事では、技術士二次試験合格者の平均年齢とその推移をまとめました。
二次試験合格者の平均年齢
平均年齢は約42歳
技術士二次試験合格者の平均年齢は日本技術士会のホームページで公開されています。
それによると、技術士二次試験合格者の平均年齢は約42歳となっています。
平均年齢の推移
過去9年間の平均年齢の推移がこちらになります。
多少のばらつきはありますが、概ね42歳~43歳の間で推移していますね。

文部科学省、日本技術士会は平均年齢35歳を目指している
文部科学省では遅くとも35歳で技術士を取得するべきというようなことを言っています。
技術の高度化、統合化等に伴い、技術者に求められる資質能力はますます高度化、多様化している。これらの者が業務を履行するために、技術ごとの専門的な業務の性格・内容、業務上の立場は様々であるものの、(遅くとも)35歳程度の技術者が、技術士資格の取得を通じて、実務経験に基づく専門的学識及び高等の専門的応用能力を有し、かつ、豊かな創造性を持って複合的な問題を明確にして解決できる技術者(技術士)として活躍することが期待される。
文部科学省「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/attach/1413398.htm
ちなみに、「遅くとも35歳程度」というのは他国のエンジニア資格との相互活用を意識したものですね。
例えば、米国のプロフェッショナルエンジニアの合格平均年齢は24~28歳、オーストラリアのチャータードプロフェッショナルエンジニアの合格平均年齢は30歳程度となっています。
日本の「技術士」という資格を他国のエンジニア資格のように活用したいという目的のために、平均年齢を下げる必要があると考えているのでしょうね。
各国のエンジニア資格との比較表はこちら。
このような文部科学省の意向もあり、日本技術士会としても平均合格年齢を35歳まで引き下げたいと思っているようです。

データを見ても分かるように、実際にはなかなか成果が出ていないようです
まとめ
技術士二次試験合格者の平均年齢についてまとめました。
平均合格年齢は約42歳となっており、以下のグラフのように推移しています。

文部科学省や日本技術士会では平均合格年齢を35歳程度まで引き下げてさらに資格活用を促進したいという意図があるようです。
しかし、データを見る限り思うように結果は出ていないようです。

早く「技術士」という資格がより活用されるようになってほしいものです。
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