技術士の平均年収ってどれくらい?
技術士って他の職業と比べて稼げるの?
技術士は年収1000万円目指せる?
技術士になれたんだけど、年収上げるにはどうすればいい?
技術士は科学技術系で最難関の国家資格です。
一方で、技術士の知名度は高いとは言えず独占業務でもありません。
技術士になっても高い年収が得られるのだろうかと考えてしまいますよね?
そこで、本記事では技術士の平均年収の実情をデータ面から分析してみました。
併せて、技術士の年収の上げ方もまとめておきましたのでぜひ見てみてくださいね。
技術士の年収の実情
さっそく、技術士の年収を見ていきましょう。
技術士の平均年収は厚生労働省が調査している賃金構造基本統計調査で公開されています。
このデータを基に、技術士の平均年収を分析していきます。
技術士全体の平均年収
技術士全体の平均年収はこちらになります。
参考として、日本における給与所得者全体の平均年収も併記しておきました。
これによると、2019年度の技術士の平均年収は約667万円です。
日本の給与所得者全体の平均年収が約436万円に対して高めの年収となっています。
過去10年分の推移を見ましたが、いずれの年も技術士は日本の給与所得者全体の平均年収を上回っていますね。
また、年度によってバラつきはあるものの技術士の平均年収は上昇傾向にあるようです。
男女別の平均年収
男女別の技術士の平均年収はこちらです。
男性・女性いずれも同じような傾向で推移しています。男女ともに平均年収は上昇傾向にあるようです。
一方、男女間で賃金の差があるようです。
いずれの年度でも、男性の方が女性よりも平均年収が高くなっています。
よく言われる男女間賃金格差というやつですね
ここで、平均勤続年数の推移も見てみると、基本的に男性の方が平均勤続年数が長いという形で推移しています。
日本では男性がメインで働き、女性が産休・育休ととって育児をするという傾向がありますから、女性の方が平均勤続年数が短くなる傾向にあります。
勤続年数が長い方が給料は高くなるでしょうから、「男性は女性よりも平均勤続年数が長い」ということが男女収入格差の要因のひとつと言えそうです。
一方、2012年のように平均勤続年数が変わらないのに男性の方が平均年収が高いという年もあります。
これを見る限り、男性の方が女性よりも管理職への配置されやすいという傾向もありそうです。これも男女間賃金格差の要因のひとつとして挙げられそうですね。
企業規模別
企業規模別の技術士の平均年収はこちらです。
ある程度のバラつきはありますが、基本的には企業規模が大きな会社ほど高い年収となっています。
一般的なイメージ通りだね
経験年数別
経験年数別の技術士の収入はこちらです。
基本的に経験年数が長いほど、収入も上がっている様子です。
こちらも一般的なイメージ通りかと思います
都道府県別
都道府県別の技術士の平均年収はこちらです。
意外なことに、東京などの首都圏がトップではなくいわゆる地方の年収も高いという結果でした。
技術士は製造工場や研究施設で働いていることも多いでしょうから、そのような事情が影響していそうです。
また、技術士は船舶や水産、森林、農業といった部門もあり、全国様々な土地で活躍の場があります。
技術士は幅広い分野を扱っていることが表れているデータかなと思います。
技術士が年収を上げる3つの方法
技術士が年収を上げる方法をまとめます。
やっぱり収入は多い方が良いですよね
現在の職場で高い評価をされるよう実績を出す
まずは比較的現実的な方法です。
どの企業でも基本的に実績を挙げた社員を高く評価します。
このような実績を挙げることで会社や上司から高く評価され、年収アップに結び付けることができるでしょう。
資格手当がもらえる会社に転職する
現在勤めている会社が「技術士を取得しても手当てがもらえない」「技術士を知らないから評価してもらえない」というような環境なら、転職してみるというのもひとつの手です。
取得した部門にもよりますが、メーカーや建設業界などでは技術士の資格を持っていると評価してくれやすいので転職も比較的楽に行えるかと思います。
技術士におすすめの転職サイトや転職エージェントは当サイトでも解説しているので参考にしてください。
技術コンサルタントとして独立する
こちらはTwitterなどで調べてみると先人たちを見つけられますよ。
独立して上手く仕事が回っていけば年収1000万円もいけるという人がチラホラいるようです。
ただ、独立というのは企業勤めと比較してハードルが高くリスクもあります。
色々な準備をしてから取り組む必要がありますね。
副業収入を得る
「収入を上げたい、かといって独立というリスクは取りたくない」
このように考える人におすすめなのが、副業をしてみるということですね。
これについては私自身も試行錯誤中なのですが、技術士という肩書を使って色々なことが出来そうですよ。
例えば、クラウドワークスで副業する、ブログを作成して広告費を得るなどが考えられます。
技術士の年収に関する気になること
次に、技術士の年収について気になるであろうことを解説します。
年収ランキング(他職種との比較)
技術士の年収は他の職種と比較してどうなのでしょうか?
技術士の取得難易度は非常に高いですから、年収も高くあってほしいですよね。
年収を他の有名どころの職種と比較した結果がこちらになります。
引用元はこれまでと同様に賃金構造基本統計調査(厚生労働省)です。
やはり医師、弁護士、大学教授あたりはすごいですね。
高給取りの代表として挙げられるのもうなずけます。
さすがにそのあたりの高給取りにはかないませんが、そこそこ高めの年収となっているのではないでしょうか。
というか年収1000万円超える職業ってほとんどなくない?
年収1000万円稼ぐなんて話はネットでは聞きますけど、現実的には相当厳しそうですね
資格手当はどれくらい?
技術士を取得すると企業によっては資格手当が出るところがあります。
それでは、資格手当は大体どれくらいが相場なのでしょうか?
参考資料として以下の資料を紹介しますね。
相場としては概ね月2万円の資格手当、20万円~30万円の報奨金が得られるようです。
(4)技術士資格の取得に対する企業等の処遇
(資格取得の奨励金)
・報奨金として3万円(国家資格一件につき)
・奨励金の支給(1分野:20万円、3分野まで支給)
・第一次試験合格者への報奨金50,000円(一時金)
・報奨金30万円(受験費用等の費用負担は自己負担)
・合格祝い金20万円。
・合格後の技術士会入会、年会費を企業が負担。年100~200万円の手当。
・技術士資格を取得した段階で、20万円の報奨金を支払っている。(給与等)
・給与で月額5%程度のアップ(国家資格一件につき)
・技術士資格の活用度によって技術士手当を毎月支払っている。
・技術士手当の支給(技術部門の第二次試験合格者) 20,000円/月
・技術士手当の支給(技術部門以外及び総合技術監理部門) 10,000円/月
・技術士手当(約1万円/月)アップ、その後の昇進のきっかけ(昇格・昇任)
引用:技術士制度に関するヒアリング結果
・昇格査定時においても技術士資格取得者には加算ポイントがつくようにしている。
・技術士資格を取得した段階で管理職へ飛び級できる制度を設けている。
技術士は年収1000万円いけるのか?
技術士は年収1000万円を目指せるのでしょうか?
これはやはり所属している企業や環境によるという回答になってしまいます。
調べてみると以下の条件だと年収1000万円が現実的に見えてくるようです。
ただ、今のなかなか給料が上がらない日本の状況下では年収1000万円というのは現実的には難しそうです。
もちろん、中には年収1000万円を得られる人もいるでしょう。
しかし、技術士の平均年収を見る限り、年収1000万円を超える人は技術士の中でも少数になりそうです。
なかなか厳しいね
まとめ
本記事では技術士の年収について解説しました。
技術士を取得することで、一般的な職種よりも高めの年収を得ることが出来ます。
勤めている企業や環境にもよりますが、年収1000万円を目指すのも悪くないでしょう。
但し、技術士になるためには難関の技術士試験に合格する必要があります。
当サイトでも勉強方法をいろいろまとめていますので読んでみてください。
いけそうだなと思ったら、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
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