技術士はものづくり補助金などの申請と親和性高いぞという小話

コラム

日本では企業向けに様々な補助金制度が存在します。代表的なものが「ものづくり補助金」ですね。

その他にも各都道府県レベルでも様々な補助金制度が存在します。

これらの補助金制度についてはご存知な方もいると思います。もしかしたら実際に申請したことがある人もいるかもしれませんね。

これらの補助金制度をうまく活用すると、開発費用をグッと抑えられたり、補助金を出す団体の知恵を借りて効率よく開発などの取り組みを行うことができます。

    

しかし、そんな補助金を活用したいという企業は沢山あり、多くの場合は競争になってしまうんですね。

申請時に書類審査や面接があり、取り組みの内容を補助金を出す団体に認められたら補助金をもらうことができる形になります。
(採択されると言います)

審査を通過して採択されるためにはかなりしっかりと申請書を書かないといけないのですが、それが一般的には結構大変だと思います。

 

ただ、そんな大変な申請作業も技術士は結構得意分野だと思うんですよね。
かくいう私も、ものづくり補助金や都道府県の補助金の申請を経験しております。審査も通過してきっちり補助金もらいましたよ(会社が)

ということで、今回はそんな補助金の申請について語っていきます。

 

まずは補助金について~補助金はうまく活用できると色々お得です~

まずは補助金について少し紹介します。

代表的な補助金として経済産業省・中小企業庁が毎年実施している「ものづくり補助金」を紹介します。

「新製品を開発するために新しく装置を買う」「既存の生産ラインを強化するために装置を更新をしよう」といった場合に、
設備投資で必要になる費用のうち1/2を補助しますよ(最大1000万円 or 3000万円まで)という制度です。

この補助金は割と色々な用途で使用できて便利なので結構人気があるんですよね。
応募倍率は大体毎年3倍くらいかな?申請した企業のうちざっくり1/3が採択されるくらいの割合だったと思います。

実際の金額や補助される割合(上でいう1/2)などの細かい条件は年度によって変わったりするので、公式のHPで確認してくださいね。

他にも、採択されると団体の技術アドバイザーなる人が担当として配属されて、適時進捗状況のチェックをするとともに技術的なアドバイスをしてくれたりします。

ものづくり補助金とは別ですが、都道府県の補助金なんかでは開発した製品を新聞に載せれるように新聞記者の方を紹介してくれたりなんかもしましたね。

といった具合に、金銭的なメリットはもちろん技術的なアドバイスやその後の販促でも協力してくれたりするので、
「製品を売り出したい!」という時にはかなりお得だと思います。

  •  <補助金のお得ポイント!>
  •   ①取り組みに掛かる費用のうち何割かを補助してくれる。
  •   ②技術的なアドバイスをくれる
  •   ③外部の人間とのパイプ役になってくれることもある。

②③なんかは担当になったアドバイザーの方の気質によって変わるかもしれませんが、
補助金制度というものは総じて色々お得だと思いますよ。

補助金を申請して採択されるのはそこそこ大変

そんなお得な補助金制度ですが、採択されるのはそこそこ大変です。

前述したように、そもそも倍率的に申請した企業のうち1/3程度しか採択されないので競争に勝ち抜かないといけないわけです。

 

じゃあどうやって競争に勝ち抜くかというと、申請書類のうちこのような取り組みを行いますという内容を記載する「事業計画書」をしっかりとまとめる必要があります。

特にものづくり補助金は面接などはなく書類審査のみの一発勝負ですので、「事業計画書」の出来不出来が採択結果に直結するといっても良いでしょう。

ちなみにこの「事業計画書」、補助金制度が始まってから年を重ねるごとに各企業ともレベルアップしていってるそうです。

毎年申請しているよっていう方なら良いかもしれませんが、今年初めて申請しますという人は結構頑張らないといけないかもしれませんね。

 

で、この「事業計画書」ですがやっかいなことに公式には特に何を書いたら良いということはほとんど提示されていないんですよね。

建前上色々な人が申請しやすいようにということでこの形になっているそうなのですが、普段文章を書きなれていない人はむしろ「何を書けば良いのよ?」となってしまうと思います。

一応公式に「このようなことについて審査しますよ」ということが公開されているので、それを読み解けば何を書けば良いのかが分かるのですが、慣れてないとなかなか大変なことだと思います。

(例えば「その事業は期間内に実現できますか?」ということも審査項目の一つになっているので、そうすると事業計画書には「年間スケジュール」「事業の進め方」「事業を進めるにあたって予想される課題と対策案」などについて書かなければならないなということが考えられます。)

審査項目を全部抑えようとすると、事業にもよると思いますが現在だと概ね20~30ページくらい書く必要があるかなぁと思います。それなりのボリュームですよね。
(もちろん、上手くまとめられる人や事業内容が良ければもっと少なくても良いかもしれません)

ちなみに、全て網羅しようと無駄にページ数が多くなるのも好まれません。

必要なことは記載しつつ、無駄なことは省き、専門外の他人が理解しやすい「事業計画書」に仕上げる必要があるのも大変なポイントです。
(ちなみにこのことは公式の募集要項でも記載されています)

 

更に、一般的には日常業務の合間にこの申請書類を準備しないといけないのもまた大変です。

普段忙しく業務を行っている人が多いでしょうから、申請書類の準備に掛けられる時間は限られていると思います。

それなりに短時間で必要な事柄を網羅しつつ理解しやすい書類を用意しないといけないというのも、大変なポイントのひとつです。

 

  •  <補助金の大変なポイント!>
  •   ①「事業計画書」に何を書いたら良いかわからない。
  •   ②「事業計画書」を他人が理解しやすく書くのが難しい。
  •   ③書類を用意する時間も限られている。

申請に必要なこと~技術士に書類を書かせれば採択されやすいのでは?~

さて、補助金申請で大変なポイントを3つほど挙げましたが、これらは技術士になるにあたって必要になるスキルでそのまま対応できるんですよね。

「審査する内容」を読み取って記載する内容を決めるなんて、まさに技術士二次試験の筆記試験で必要な「題意を読む」ということですし、

「他人が理解しやすいように書く」なんてのもそのまま筆記試験で必要なことですね。

そして「限られた時間で記載する」も、技術士試験では短い試験時間内に回答論文を完成させなければいけませんので、これもそのまま技術士試験で必要なことです。

ということで、
技術士は「限られた時間で」「出題者の意図を読み取り」「専門外の人でも分かりやすい内容で」
「回答論文を作成する」ということを行ってきた人達ですから、
技術士が事業計画書を作成すれば採択されやすい書類に仕上がると思うんですよね。

ということで、技術士は補助金の申請と親和性が高いぞというお話でした。

余談~事業計画書の書き方のコツ、技術士の副業を妄想する~

これだけだとちょっと寂しかったので、余談として「事業計画書の書き方のコツ」と「技術士の副業を妄想する」ということについて書いてみました。

<事業計画書の書き方のコツ>

技術士の筆記試験では回答論文を作成するのですが、技術士受験者界隈では概ねこんな流れで知識を体系化しておけばどんな設問が来ても対応しやすいよねというフォーマットのようなものがあります。

それを「骨子法」と呼んでたりします。

具体的には、あるテーマについて

 「①現状 ⇒ ②解決するべき問題 ⇒ ③解決するための方策
      ⇒ ④方策を進める際のリスク ⇒ ⑤そのリスクへの対応策」

といった内容に分けてまとめておくというものです。

これが結構便利でして、この流れに沿って骨組みを立てて文章を肉付けしていくと自然と読みやすい文章になるんですよね。

これをベースにしつつ、各補助金で審査される項目について上乗せしてあげれば採択されやすい事業計画書に仕上がるんじゃないかなと思います。

このあたりのことは別途技術士試験対策としてもそのうちアップしようかなと思います。

 

<技術士の副業を妄想>

上記でコツを書いてみましたが、実際にこの骨子法をまとめて文章としてアウトプットするには練習が必要になり、今日明日でいきなり出来るようになるものではないと思います。

ということで、手っ取り早く採択されやすい事業計画書を用意したいなら社内の技術士に依頼するのが良いかと思います。

 

さて、ここからは技術士の副業を妄想していきたいと思います。

企業内技術士の場合、その企業が行う事業について申請書類を用意したところで単に会社内の業務をしているだけで副業とは言えません。

無事に補助金がもらえたら手当が出る!というような会社なら副業感覚で書類作成が出来るかもしれませんが、まぁそんな会社はまずないでしょう。

 

一方で、開業技術士として他社のコンサルタントをやっている方は補助金の申請業務も副業的にやれるかもしれませんね。

通常は依頼された企業さんに対してコンサルタントをしつつ、補助金申請の時期になったら申請代行も受け付けてますよといったことができれば面白いかもしれません。

今は企業内技術士として働いている私ですが、定年後に企業を退職した後にも補助金制度が似たような形で続いているようならそんな働き方をしようかなと妄想してしまいます。

 

但し、あくまでも普段コンサルタントをしている中でサブ的な感じで申請代行をした方が良さそうな感じですね。

というのも、実は補助金って申請して採択されたらすぐに入金されるわけではありません。

実際にお金をもらうためにはきちんと取り組みを進めて実績報告書を提出しなければならないのです。

その実績報告書やら経費管理などもまた面倒でして、そのあたりもきちんとやらないと最悪の場合採択されたのに補助金がもらえなかったなんてことにもなりかねません。

委託した企業がそのあたりをキッチリ行うか分かりませんので、後々トラブルになる可能性があります。

ですので、その後のこともきちんとフォローできるよう、主体は継続的なコンサルタント、副主体として補助金の申請代行という形の方が良さそうですね。

 

ちなみに、ものづくり補助金を出す団体側としても申請代行については警戒しているようですね。

昨今の補助金公募要領をみると「申請代行を利用した場合は、業者名・契約期間・報酬額などを入力するように。不適切な事案があれば公表します。」という旨を太字+アンダーバーでかなり強調して記載しています。

調べていくと、申請書類を業者に丸投げして採択されたは良いがその後のフォローが一切なくトラブルになったケースなんかもあるみたいですね。その割に高額な報酬を請求されたとか。

今のところ申請代行の活用を否定するものではないという公式のアナウンスはありますが、
あまり変なトラブルばかり起きていたら今後どうなるかわかりませんね。

 

今後、補助金の申請代行に大きな規制が入らないことを祈りつつ、
あまり過度な期待はせずに老後の働き方を妄想したいと思います。(笑)

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