- 技術士二次試験筆記試験の当日の様子を知りたい
- 二次試験当日の持ち物を知りたい
- 二次試験当日に100%実力を発揮したい
技術士二次試験の筆記試験は、合格率10%代の非常に難易度の高い試験です。
事前にどれだけ勉強を積み重ねていても、試験当日に緊張や不安で力を発揮できなければ合格は難しいでしょう。
そこで、本記事では私の試験当日の体験談をご紹介します。
私は試験当日、配布された問題を見た瞬間に「あ、無理だわ」と思ったのですが、なんとか諦めずに考え続けた結果回答が閃いて、無事A判定で合格することが出来ました。
私の体験談を読むことで、あなたの不安や緊張を少しでも和らげて試験当日に100%の力を発揮する助けになれば幸いです。
私が受験したのは試験改正直後の令和元年度です。
技術士二次試験全般の対策方法についてはこちら
⇒技術士二次試験の概要と試験対策【技術士の道しるべ】
技術士二次試験が始まるまで
試験会場までは新幹線と電車で移動
私は地方住みなので、試験会場までは新幹線と電車で移動しました。
技術士一次試験の時には前日入りしたのですが、二次試験の時には余裕ぶって前日入りしませんでしたね。
難易度を考えると逆なのですが、一次試験を受験した際に「前日入りするまでもなかったな」と思ったことを踏まえて当日入りしました。
二次試験はあまり自信がなかったこともあり、電車が止まって試験が受けられなかったとしても諦めがつくなんていうことも考えていましたね。
二次試験は難易度の高い試験で何度も受験するかもしれないということを考えると、前日入りするほどでもないかもしれません。
ホテルに宿泊するのもお金が掛かりますしね。
暑さ寒さの対策は万全にした
試験は7月ということもあり、試験会場はそこそこ暑くなるかもしれません。
逆にエアコンの効きすぎで寒くなることも考えられます。
ということで、暑かった場合に備えてTシャツ一枚になれる格好にしておき、かつ寒かった場合に備えて羽織物やブランケットを用意していきました。
やたらと荷物が多くなってしまいましたね
実際にはそこまで暑くも寒くもなく、Tシャツの上にシャツを羽織っただけの状態で十分快適に受験することが出来ました。
技術士二次試験の開始
午前の部:必須科目
机に座って時間になると、試験の説明が始まります。
スマートフォンの電源を消すようになどの説明がありました。
そして、試験開始時刻の少し前に試験用紙が配られ、開始時刻になるといよいよ試験が始まります。
私が受験したのは試験改正後の一発目である令和元年度です。
必須科目がこれまでの5肢択一式から論文方式に変わったので、実際にどんな問題が出題されるかは試験当日までまったく分かりませんでした。
それなりに対策はしてきたつもりですが、なにせ試験改正後一発目ですからどんな問題が出るか非常に不安でした。
そんな状況の中試験が始まり、問題を見た瞬間に思ったのは
「あ、全然無理だわ」
ということでした。
いくつかのパターンを想定して対策してきたのですが、想定とまったく異なる問題が出題され完全にゼロベースで解答論文を書く必要が出てしまったのです。
正直なところ一文字も書ける気がしませんでした
とはいえ、白紙で出すわけにもいきませんのでなんとか解答をひねり出せないか考えました。
10分ほど考えていたところ、急に過去に取り組んだ実際の仕事内容を参考にすれば解答できそうだと閃きました。
今となれば出題内容と自分のやってきた仕事を紐づけるなんて簡単に出来そうに思いますが、試験当日は会場の独特の緊張感も相まって問題文を見ても全然書けないわと思ってしまったんですね。
とにかく、一度閃いてしまえばそこからは単純です。
これまでに対策してきた「問題把握⇒課題設定⇒具体的な対策案提示」という骨組みを作って肉付けするということをやるだけです。
とはいえ、最初に10分ほどロスしてしまったことや私自身筆記速度が遅いこともあり、解答時間はかなりギリギリでした。
本当に試験終了ラスト5秒まで書き続けてギリギリ解答を完成させたという感じでした。
そんなこんなで午前中の必須科目を終えました。
昼食
昼食は朝に買っておいたカツサンドを食べました。
普段占いというものも信じないタイプですが、「まぁこんな時にはいいかもな」という感じでゲン担ぎとしてカツサンドを選びました。
結構ボリュームのあるカツサンドだったので、食後は胃に血が集まって頭の周りが悪くなるという観点的にはイマイチだったかもしれませんね。
まぁそれは正直どうでも良いことです。
昼食で重要なのは用意したものを持ち込むことです。
試験会場周辺の飲食店で食べようにも非常に混んでいることが多いでしょう。
もしかしたら、試験会場によってはそもそも飲食店がほとんどないケースもあるでしょう。
そのため、昼食には何かしら用意して持ち込んでおくことをお勧めします。
ちなみに、私は一次試験は昼食は持ち込まず試験会場の学食で済ませましたが大変でした。
案の定試験会場の学食は大混雑で、学食に行くための土地勘はないわ、教室から学食までの距離がそこそこあるわ、混んでてなかなか注文できないわで、ものすごいバタバタした昼食でした。
ということで、試験当日の昼食はぜひ持ち込むことをおすすめします。
午後の部:選択科目
午後は選択科目です。
休憩はなく3時間半の長時間をぶっ通しです。
試験問題を順にみていきましたが、Ⅱ-1はほぼ予想通りの出題で、用意していた解答がほぼそのまま使用できました。
そのため、大ブレーキだった午前の必須科目と比較して非常に良い滑り出しができました。
問題Ⅱー2や問題Ⅲはかなり初見感のある問題でしたので頭を悩ませましたが、それでもある程度覚悟していた範囲の初見感でした。
初見の設問でもある程度回答できるよう知識は入れてきていたので、苦労しながらも論文の骨子を作ること自体はできました。
出題の解答を考えることよりも、午後の部で一番キツかったのは腕の疲労ですね。
午前の部で1時間以上書きっぱなしですので、開始した時点ですでに腕の疲労が若干ありました。
そこから更に3時間以上も書き続けるわけですから、腕の疲労感はものすごいことになります。
私の筆記速度的に、文章を書くだけで1枚あたり20分くらい掛かるなということはあらかじめ練習して把握していました。
試験時間を考えると10分くらい論文の構想を練って、そこから1枚書くということを繰り返していたわけです。
普段文字を書くということもしませんでしたので、腕の体力もそんなにありません。
そんな感じで3時間半の試験を乗り切ったわけですから、試験が終わった時には腕は疲労でプルプルしていましたね。
試験終了後
試験終了後は腕の疲労を感じつつ、「やり切ったぞ!」という感覚もありました。
試験勉強から解放されたという感もありましたね。
口頭試験に備えて復元論文を作成するのが理想ではあるのですが、この時の私にそんな余裕はありませんでした。
スマホのメモ帳に最低限のメモを残しておき、帰りの新幹線ではビールを引っ掛け、最寄り駅に着いた時には居酒屋に寄って一杯飲んで帰りました。
再現論文は翌日に作成したのですが、翌日でも思ったより覚えていましたね。
細かい部分の言い回しは違っているとは思いますが、おおむね同じ内容で復元できたと思います。
試験当日に用意しておくと良いもの
技術士二次試験の筆記試験は丸一日かけて行われる長丁場の試験です。
試験日は丸一日中、頭はフル回転させて解答文を考え、腕は原稿用紙9枚分の文字を書いて書いて書きまくる必要があります。
特に午後の選択科目では休憩なしで原稿用紙6枚分を書く必要があります。
そのようなことを行う必要がありますので、試験当日はとにかく疲れます。
受験者の年齢にもよると思いますが、想像以上の疲労に驚くと思います。
実際、私は試験後は腕に力が入らないほどに消耗し、翌日は筋肉痛のようになりました。
このように、試験当日はとにかく疲れます。
当日に予想外の疲労で実力を充分発揮できなかったと悔やむことがないよう、簡単にできる対策はしておきましょう。
疲れにくい筆記用具を用意する
繰り返しますが、試験当日は文字を書いて書いて書きまくる必要があります。
出来るだけ腕の消耗を抑えるために物に頼ってしまいましょう。
世の中には疲れにくい筆記用具が多数販売されていますので、それらを用意しておくと良いと思います。
試験当日にぶっつけ本番で使用するのはリスキーですので、できれば試験一週間くらい前から練習時に使用して手に持った感触や書き心地などを確認しておくと良いでしょう。
脳の疲労を回復する食べ物を用意する
これは人によって適する物は様々かと思います。
一般的に脳の疲労回復に良いと言われるのはチョコレート等の糖分ですね。
これを休憩時間など試験が始まる前に食べるのです。
私はチョコレートを選びました。しかも「頭の回転が早くなる」という怪しい効果が書かれているチョコレートを選びました。(笑)
実際にチョコレートの効果があるかは分かりませんが、プラシーボ効果を期待するということで。
いずれにせよ、頭をフル回転させていると意外と脳が疲れてしまいますので、なんでも構いませんが疲労回復効果のあるアイテムを用意しておくと良いと思います。
他の方の体験談も参考になります
こちらは私と同じく資格系ブログを運営しているはっちさんの技術士試験合格体験記になります。
はっちさんは電気電子部門の技術士試験に合格しており、大変参考になる体験記を公開されています。
コロナ禍における試験会場の様子なども書かれており、読み物としても面白いですよ。
まとめ
試験当日に準備しておくべき物について紹介してきました。
再三になりますが、試験当日は本当に疲れます。試験終了時にはクタクタになっているはずです。
せめて試験中には疲労の影響が出ないように、物に頼ってでも対策しておくと良い結果が得られるかと思います。
皆さんの技術士受験が良い結果になりますように。
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