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鋼と磁石は基本くっつきます【但しすべての鋼ではないので注意!】

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鋼と磁石は、日常生活において身近な存在です。

鋼が磁石にくっつく様子はよく目にすると思いますし、実際に小学校の理科の授業でも取り扱われています。
「コーヒーなどのスチール缶は磁石に付くけど、コーラなどのアルミ缶は磁石に付かない」といったことをやった記憶があるかもしれません。

しかし、鋼と磁石が引き合う現象を理屈レベルまで詳しく知っている人は多くありません。
そこで、本記事では磁石と鋼の引き合いについて詳しく解説します。

A太郎
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まずは、磁石と鋼の引き合いとは何か、その基礎知識から解説していきます。

執筆者
A太郎

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鋼と磁石が引き合う理由

磁石と鋼が引き合うのは磁力によるもの

磁石と鋼を近づけるとお互いに引き合いますが、これは磁力という力によって生じます。

磁力とは磁場を発生させることで生じる力のことで、磁場の強さに応じて磁力の強さが決まります。

磁石は磁場を持ち、磁場が強くなるとその磁力も強くなります。

一方、鋼は磁石に引き付けられやすく、その引力は磁力の強さに応じて変化します。

磁石と鋼の引き合いは、このように磁力によって生じます。

基本的に鋼は磁石にくっつくが、全ての鋼がくっつくわけではない

鋼は磁石にくっつくといいましたが、厳密には全ての鋼材が磁石にくっつくわけではありません。

この話をするためには鋼の定義を説明しなければならないのですが、ひとくちに説明するのは非常に困難です。

A太郎
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鋼はものすごい数の種類があります。しかも分類のされ方も様々で、各国の規格により呼び方も様々です。成分で分類されたり、性質で分類されたり、用途で分類されたりして、同じ鋼材でも違う呼び方をすることがままあります。

本記事ではざっくりと成分で分類し、以下のように切り分けて紹介します。
併せて磁石にくっつくかくっつかないかの傾向も記載しておきますので参考にしてください。

鋼材の種類と磁石につくか
  • 炭素鋼:いわゆる普通の鋼。炭素含有量が2%以下のもの。基本的に磁石にくっつく
  • オーステナイト系ステンレス鋼:炭素鋼を基準にクロム・ニッケルを混ぜたもの。基本的に磁石にくっつかない
  • フェライト系ステンレス鋼:炭素鋼を基準にクロムを混ぜたもの。基本的に磁石にくっつく
  • マルテンサイト系ステンレス鋼:炭素鋼を基準にクロムを混ぜたもの。基本的に磁石にくっつく
  • クロムモリブデン鋼:炭素鋼を基準にクロム・モリブデンを混ぜたもの。基本的に磁石にくっつく

ざっくりとオーステナイト系ステンレスは磁石につかないと覚えておけば十分です。
ただし、オーステナイト系ステンレスでも冷間加工などして組成が変わっていると磁石につく場合もありますので注意してください。

 

磁石が鋼に吸い付く仕組み

磁石が鋼に吸い付く理由は、磁石には磁力があり、鋼にも微弱な磁気が存在するためです。

鋼は炭素と鉄で構成される合金であり、原子の中には電荷を帯びた電子が存在しています。
これらの電子は、原子の周囲を回っていますが、そのうちの一部の電子が磁場に影響を受け磁気を持つようになります。

磁石も同じく、磁場によって原子の電子が揃って同じ方向に向くようになり、強い磁力を持つことができます。

この磁場の影響によって、鋼材内にも微弱な磁気が発生します。
この微弱な磁気同士が引き合い、磁石と鋼材が引き合いになるというわけです。

鋼以外の材料にも磁石はくっつく

鋼以外の材料も磁石はくっつきます。

磁石がくっつく材料は、磁気を持つ材料です。
たとえば、鉄、ニッケル、コバルトなどは、鋼と同様に磁気を持つ材料であるため磁石に引き付けられます。
材料単体なら、通常の環境※で磁石につくのは「鉄」「ニッケル」「コバルト」の3つですね。

一方、アルミニウム、銅、プラスチックなどは磁気を持たないため、磁石には引き付けられません。

磁石がつく材料磁石が付かない材料

ニッケル
コバルト
アルミニウム

プラスチック
ガラス
A太郎
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他の材料を混ぜると磁力が強くなったりもします。
ネオジム磁石(鉄、ネオジム、ホウ素などを混ぜたもの)などが有名ですね。

※材料は温度によって磁性の有無が変わります。
 例えば、鉄は約770℃以上で、ニッケルは約358℃以上で磁性を失います。
 逆に、ガドリニウムは20℃以下に、テルビウムは-49℃以下にすると磁性を持ちます。
 このように、磁性を持ったり失ったりする温度をキュリー温度といいます。

参考:磁性材料の磁気転移温度

磁石を使うときのよくある質問

磁石が鋼に付いたまま離れない場合、どのように取り除けばいい?

磁石が鋼に付いたまま離れない場合、以下のような方法で取り除くことができます。

・磁石を引っ張る

・磁石を振る

・磁石に反対方向に磁場をかける

ただし、磁石の磁力があまりに強かったり鋼材の強度が弱い場合、鋼材が変形してしまうことがあります。
そのため、無理に取り外すと鋼材が傷ついたり磁石が壊れたりすることがあるので注意してください。

磁石を鋼に付けたまま長時間放置しても問題はないのか?

磁石を鋼に付けたまま長時間放置しても鋼材に損傷を与えることはありません。

ただし、磁石が長時間鋼材に付いたままになっていると、鋼材に残った微弱な磁気が鋼材が使用される際の動作に影響を与える可能性があります。

たとえば、自動車部品のように高精度な動作が求められる場合には微弱な磁気が原因で誤動作が起こる可能性があります。
そのため、高精度な部品を作る場合には、鋼材から微弱な磁気を取り除く必要があります。

まとめ

本記事では、鋼材に磁石が引き付けられる理由について解説しました。

鋼材に磁石が引き付けられる理由は、鋼材自体に微弱な磁気が存在するためです。
鋼材の磁性をしっかり把握することで、鋼材を使用する際の注意点を理解したり、高精度な部品や機械を製造するのに役立つでしょう。

また、磁気が悪影響を与えてしまう分野では磁気を取り除くための技術が注目されており、今後もその発展が期待されます。

鋼材の特性や製造技術についてより深く理解することで、より安全で高品質な製品を提供できるようになるでしょう。

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