衛生管理者試験 労働生理対策まとめ【過去問解説付き】

衛生管理者

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衛生管理者試験で有効な勉強方法として、過去問題集を解くという方法が挙げられます。

しかし、知識がない状態で過去問題集に挑戦してもなかなか頭に入ってこないのではないでしょうか。

そこで、本記事では「労働生理」を解くために最低限必要な知識をわかりやすく解説しました。

本記事を読んでから過去問を繰り返し解くことで、合格基準である正答率60%を超えることが出来るはずです。

本記事では無駄に多くを解説せず、必要な分だけ知識をまとめています。
比較的読みやすいボリュームにでまとめましたので、読んでみてくださいね。

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呼吸

呼吸に関する問題は非常によく出題されます。

それこそ毎年毎回出題されると言っても良いくらいの頻出問題ですので、必ず押さえておきましょう。

暗記ポイント

呼吸については最低限以下の内容を暗記しておきましょう。

これだけは覚えよう!
  • 呼吸には「外呼吸」と「内呼吸」がある。
  • 「外呼吸」は肺呼吸のことで、肺胞内の空気とそれを取り巻く毛細血管中の血液の間で行われるガス交換のこと。
  • 「内呼吸」は組織呼吸のことで、全身の組織細胞とそれをとりまく毛細血管中の血液の間でのガス交換のこと。
  • 呼吸運動は、肋間筋(ろっかんきん)、横隔膜(おうかくまく)などの呼吸筋によって胸腔内の圧力を変化させ、肺を受動的に伸縮させることにより行われる。
  • 「吸気」は息を吸うと鼻や口から入ってくる空気のこと。
    この時、胸腔は広がり胸腔内の圧力は低下する。
  • 「呼気」は息を吐くと鼻や口から出ていく空気のこと。
    この時、胸腔は狭まり胸腔内の圧力は上昇する。
  • 呼吸中枢は脳の延髄にある。
  • 激しい運動をすると二酸化炭素によって呼吸中枢が刺激されで呼吸が激しくなる
  • 1分間の呼吸数は成人で16~20回、乳幼児で30~40回。
  • 成人の呼吸量は1回で500ミリリットル、1分間で6~7リットル。

過去問の解説

呼吸に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)呼吸は、胸膜が運動することで胸腔内の圧力を変化させ、肺を受動的に伸縮させることにより行われる。
(2)肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われるガス交換は、内呼吸である。
(3)成人の呼吸数は、通常、1分間に16~20回であるが、食事、入浴、発熱などによって増加する。
(4)チェーンストークス呼吸とは、肺機能の低下により呼吸数が増加した状態をいい、喫煙が原因となることが多い。
(5)身体活動時には、血液中の窒素分圧の上昇により呼吸中枢が刺激され、1回換気量及び呼吸数が増加する。

衛生管理者試験 令和5年4月

こちらの問題はひとつずつ確認していくだけですね。

(1)は「胸膜が運動することで」が誤りです。
正しくは「横隔膜や肋間筋などの呼吸筋が協調運動することで」です。

(2)は「内呼吸」ではなく「外呼吸」です。

(3)は正しいです。

(4)は全体的に誤りです。
チェーンストークス呼吸とは「心不全や脳卒中などが重症化し、脳への酸素の供給が不十分なときに見られる状態」です。

(5)は「窒素分圧」ではなく「二酸化炭素分圧」です。
割とイメージ通りなので分かりやすいかなと思います。

よって、答えは(3)です。

心臓及び血液循環

心臓及び血液循環に関する問題は非常によく出題されます。

それこそ毎年毎回出題されると言っても良いくらいの頻出問題ですので、必ず押さえておきましょう。

過去問の解説

心臓及び血液循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)心臓は、自律神経の中枢で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返す。
(2)肺循環により左心房に戻ってきた血液は、左心室を経て大動脈に入る。
(3)大動脈を流れる血液は動脈血であるが、肺動脈を流れる血液は静脈血である。
(4)心臓の拍動による動脈圧の変動を末梢の動脈で触知したものを脈拍といい、一般に、手首の橈骨動脈で触知する。
(5)心臓自体は、大動脈の起始部から出る冠動脈によって酸素や栄養分の供給を受けている。

衛生管理者試験 令和5年4月

こちらの問題はひとつずつ確認していくだけですね。

(2)(3)(4)(5)は正しい記述です。

一方、(1)は「自律神経の中枢」ではなく「右心房にある洞結節(同房結節)」が正解であり、正しい記述ではありません。

よって、答えは(1)です。

血液

血液に関する問題は非常によく出題されます。

それこそ毎年毎回出題されると言っても良いくらいの頻出問題ですので、必ず押さえておきましょう。

暗記ポイント

血液については最低限以下の内容を暗記しておきましょう。

これだけは覚えよう!
  • 血液は液体成分と有形成分で構成される。
  • 液体成分は「血漿」であり、血液中の約55%を占める。
    有形成分は「赤血球」「白血球」「血小板」から成り、血液中の約45%を占める。
  • 「血漿」は水分91%、たんぱく質7%、脂質1%から成る。
    また、そのうちたんぱく質は、アルブミン54%、グロブリン38%、フィブリノーゲン8%から成り、肝臓で合成される。
  • 血漿中のたんぱく質の役割は以下の通り。
    アルブミン:血液浸透圧を維持する
    グロブリン:免疫物質の抗体を含み、ウイルスや細菌などから体を保護する
    フィブリノーゲン:血液を凝固させる元となる物質。フィブリノーゲンがフィブリンに変化し、赤血球などが絡みついて固まる。
  • 「赤血球」の特徴は以下の通り。
    円盤状の細胞で、寿命は100~120日(白血球より寿命が長い)。
    赤血球中のヘモグロビンが酸素を体内の組織に運ぶ役割をする。
    血液中に占める血球(主に赤血球)の容積の割合をヘマトクリットといい、男性で約45%、女性で約40%である。
    貧血になるとヘマトクリットは低くなる。
  • 「白血球」の特徴は以下の通り。
    体内への細菌や異物の侵入を防ぐ。
    白血球数は正常値に男女差がない。
    白血球の一種であるリンパ球は、Tリンパ球(免疫作用)、Bリンパ球(血液中の抗体を作る)、NK細胞(細胞を攻撃する)に分類される。
  • 「血小板」の特徴は以下の通り。
    止血機能がある。
    寿命は4日程度。
    血小板は正常値に男女差がない。
  • ABO式血液型は赤血球の血液型分類の一つで、A型の血清は抗B抗体を持つ。

過去問の解説

血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)血液は、血漿と有形成分から成り、有形成分は赤血球、白血球及び血小板から成る。
(2)血漿中の蛋白質のうち、グロブリンは血液浸透圧の維持に関与し、アルブミンは免疫物質の抗体を含む。
(3)血液中に占める血球(主に赤血球)の容積の割合をヘマトクリットといい、男性で約45%、女性で約40%である。
(4)血液の凝固は、血漿中のフィブリノーゲンがフィブリンに変化し、赤血球などが絡みついて固まる現象である。
(5)ABO式血液型は、赤血球の血液型分類の一つで、A型の血清は抗B抗体を持つ。

衛生管理者試験 令和5年4月

こちらの問題はひとつずつ確認していくだけですね。

(1)(3)(4)(5)は正しい記述です。

一方、(2)はグロブリンとアルブミンの説明が逆になっており、正しい記述ではありません。

よって、答えは(2)です。

過去問を解こう:参考書がおすすめ

必要な知識を確認したら、次は実際に過去問を解いてみましょう。
過去問はこちらのページから参照できます。
⇒公表試験問題|安全衛生技術試験協会

注意

安全衛生技術試験協会の公式サイトに過去問の正答は載っていますが、解説は全くないので注意してください。
分からない問題があればこのページやネットで検索して勉強をしていく必要があります。

「ネットで検索して個別に勉強する」というのは結構時間が掛かります。
そこまでの時間がとれないという方は参考書を使って過去問を解くことをおすすめします。

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参考書一冊で試験勉強を完結することができます。

A太郎
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まとめ

「衛生管理者試験:労働生理」について、知っておくべき基礎的な知識を解説しました。

この記事で基礎的な知識を確認しておき、さらに過去問を解くことで合格基準を満たせる実力がつくはずです。

繰り返し過去問を解いて、ぜひ衛生管理者試験に合格してください。

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