技術士の資格は役に立たないと言われる理由【技術士が解説】

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技術士で検索すると、関連検索として「技術士 役に立たない」「技術士 メリット ない」というものが出てきます。
技術士の資格を取っても役に立たないのではないかという声があるようですね。

実際のところはどうなのでしょうか?
確かにせっかく頑張って勉強をして技術士試験に合格しても、技術士の資格が役に立たないのなら他のことに時間を使いたいですよね。

ということで、本記事では技術士の資格が役に立たないのではないかという視点で色々考察してみました。
結果としては「技術士を知っている人が周りにいたり技術士を評価している企業に所属していれば、技術士は取得すると役に立つ」という結論に至ったのですが、その考えに至るまでの根拠を解説していきますね。

この記事を書いた人
A太郎

・技術士(金属部門)
・技術士試験に対して戦略的に対策を行い、一次試験・二次試験ともに一発合格
・共に切磋琢磨できる技術士仲間を増やすため、
 「技術士合格への道しるべ」で自分の使った合格への戦略を発信中
 
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技術士が役に立たないと言われる理由

まず、技術士を取っても役に立たないと言われる理由について考えていきます。
よく槍玉にあげられるのは以下の3点ですね。

  • 独占業務がない
  • 知名度が低い
  • 『技術士』を取ってなくても優秀な技術者がいる
A太郎
A太郎

それぞれ解説していきますね

独占業務がない

役に立たない理由として圧倒的に挙げられやすいのは「技術士は名称独占資格であり、独占業務がないから」ということですね。

独占業務とは「その資格の保有者でなければやってはいけない業務」のことです。
例えば以下の業務が挙げられます。

医師   :医療行為を行うためには医師資格が必要
弁護士  :弁護士業務を行う為には弁護士資格が必要
公認会計士:財務書類の監査・証明を行う為には公認会計士資格が必要

医者や弁護士などは業務独占資格ですから、医療行為を行うためには医師資格が、弁護士業務を行うためには弁護士資格が必要です。
限られた人しかその業務を行うことは出来ず、需要に対して供給が限られますので業務独占資格は価値が高いと言われています。

一方で、技術士は名称独占資格です。
技術士は「高い技術力・倫理観を備え、国から認められたハイレベルな技術者」ではありますが、技術士でなければ実施できない業務というものはありません。
質はともかく、需要に対して誰でも供給が出来てしまいますので、名称独占資格は業務独占資格よりも価値は低いと言われます。

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一方で技術士に独占業務がないのは事実です

知名度が低い

技術士は医師や弁護士と比較して圧倒的に知名度が低いです。

医師や弁護士は一般市民を相手にして業務を行う事があり、どのような業務をしているかが既に浸透しています。
それに対して、技術士は主に企業を相手にして業務を行うことがほとんどであり、技術士の資格が浸透していません。

『技術士』は技術系で最高峰の国家資格ですので、技術系の人に対しては技術士と名乗ると高い信頼を得ることが出来るのですが、いかんせん技術系以外の人に対しては知名度ゼロですね。
下手をすれば技術系でも資格に興味がない人は知らなかったりするので、信頼が得られる効果の範囲はかなり限定的です。

知ってる人は知っているといった感じだね

『技術士』を取ってなくても優秀な技術者がいる

これは難癖を付けられている感がありますね。
実際に技術士を取ってなくても優秀な人は当然いると思いますが、平均値をみるとどうなんだろうと思います。

たまにみる「東大でも使えない奴は沢山いるし、高卒でも優秀な人は沢山いる。だから学歴なんて関係ない。」という意見と同じレベルの意見だと感じます。

技術士の受験を諦める理由にされてしまうこともあるのが残念なことですね

何をもって資格が役に立つ・役に立たないというのか

次に、取得した資格が「役に立つ」「役に立たない」とはどのようなことかイメージしてみました。

「役に立つ資格」とはどんなもの?

「資格が役に立つ」というフレーズからイメージされることを列挙してみました。
役に立つ資格というのはこのようなものだと考えます。

役に立つ資格
  • 資格を取ったことで出来ることが増える
  • 資格を取ったことで収入が得られる(増える)
  • 資格を取ったことで関係者から信頼される
  • 資格を取ったことで誰からも信頼される
A太郎
A太郎

医者や弁護士などが「役に立つ資格」としてイメージしやすいですね

「役に立たない資格」とはどんなもの?

逆に「役に立たない資格」というものがどのようなものか考えました。
「役に立つ資格」の反対の内容ばかりですが、このようなものが「役に立たない資格」といえます。

役に立たない資格
  • 資格を取っても出来ることが増えない
  • 資格を取っても収入が増えない
  • 資格を取っても関係者からの信頼に変化はない
  • 資格を取っても誰からの信頼にも変化はない

こういう資格は取得しても「役に立たない」といえるね

資格が「役に立つ」か「役に立たない」かを分けるポイント

このようにしてみていくと、資格が「役に立つ」か「役に立たない」かを分けるポイントが3つほど見えてきました。

具体的には、行動面、金銭面、名声面から判断すれば良さそうです。
あとはその人にその資格が必要があるかどうかですね。

資格が役に立つかの判断ポイント
  • 行動面:その資格がないと出来ないことがあるか
  • 金銭面:その資格を取ることでトータルの収支はプラスになるか
  • 名声面:その資格を取ったことで周囲の人から信頼されるか
A太郎
A太郎

いくつか例を挙げて考えてみました

事例① 医師免許・弁護士資格

医師免許や弁護士資格は文句なしに役に立つ資格と言えるでしょう。
医療行為は医師のみ・弁護士業務は弁護士にしか出来ませんし、医師や弁護士は年収が高いことが知られており、医師もしくは弁護士ですと言われれば「すごいな」と思う人が多いでしょう。
行動面、金銭面、名声面に充分メリットがあり、『医師免許』や『弁護士資格』は役に立つ資格と言えます。

事例② 簿記検定2~3級

簿記検定は、取得していなければ出来ないことという業務はありません。また、1級ならともかく、2~3級は比較的取得難易度も低く名声が得られるというほどではありません。

しかし、企業の経理部門などでは簿記検定を取得していると月数千円程度の手当てが出るところも多く、収入アップが見込めます。簿記2~3級なら取得するために高い講座を受ける必要もなく合格が狙えますので、金銭面では非常にコスパの良い資格となっています。

経理部門に関わる人にとっては『簿記検定2~3級』は役に立つ資格と言えます。

事例③ 自動車免許

自動車免許を取得したから給料が増えるかといえばそうではありませんし、取得は普通すぎて名声が増すこともないでしょう。
但し、車の運転は自動車免許が無ければできません。行動面でのメリットは充分あるでしょう。

『自動車免許』は車の運転が必要な人にとっては役に立つ資格であるといえます。

技術士は実際には役に立つのか?

それでは、技術士は実際に「役に立つ」のか「役に立たない」のか考えていきたいと思います。
先ほどの行動面、金銭面、名声面から検討してみました。

技術士が役に立つかの判断ポイント
  • 行動面:技術士でなければ出来ない業務はない
  • 金銭面:企業次第だが、収入は増える可能性がある
  • 名声面:技術士を知る人(多くが技術系の人)からは高い信頼を得られるが、技術士を知らない人からは信頼アップは期待できない

こうして考えてみると、技術士が役に立つ場面はかなり限定的ですね。
会社や社員が『技術士』という資格を知ってさえいれば非常に高い信頼を得ることができ収入アップも望めるのですが、会社や社員が『技術士』を知らないと全く効果が得られません。

技術士という資格が役に立つかは、自分が今いる環境次第ということになりそうです。

まとめ

技術士が役に立つのかについて検討してきました。
結論としては、「技術士を知っている人が周りにいたり技術士を評価している企業に所属していれば、技術士は取得すると役に立つ」ということでした。

今いる環境で技術士を取得した恩恵が得られていると感じるなら、そのまま技術士の資格を活用して業務に取り組んでいけば良いと思います。

仮に「技術士を取得しても役に立ってないな」と感じるなら、環境を変えると良いかもしれません。
例えば、転職や独立、副業などをしても良いかもしれませんね。

「技術士が役に立たない」という話は技術士の知名度が上がれば出てこない話題な気がします。
日本技術士会として知名度向上を図る活動もしているようですので、知名度が上がっていくことを期待したいです。

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